難波 宗教(なんば むねのり)は、鎌倉時代前期から中期の公卿。

略歴

蹴鞠の名人としても知られた難波宗長の子として生まれる。承久の乱後の承久3年(1221年)氏爵によって叙爵。侍従、右少将などを歴任。寛元4年(1246年)後深草天皇が即位すると、殿上人整理のためその資格を除かれている。宝治2年(1248年)鎌倉に下向していた宗教は、かねてより蹴鞠を好んでいた幕府執権・北条時頼の師となり、以後たびたび蹴鞠会を開くなど鎌倉に下向した。のち刑部卿となり、建長5年(1253年)従三位となり公卿に列する。文永5年(1268年)従二位に昇叙。弘安元年(1278年)出家して辞官し、弘安5年(1282年)薨去。

官歴

  • 承久3年(1221年)11月29日:従五位下
  • 貞永元年(1232年)12月:見侍従
  • 貞永2年(1233年)1月6日:従五位上、1月24日:兼安芸権介
  • 寛元3年(1245年)1月5日:従四位上、12月22日:右近衛権少将
  • 建長2年(1250年)11月:見刑部卿
  • 建長5年(1253年)12月5日:従三位
  • 正元2年(1260年):見正三位
  • 文永5年(1268年)2月30日:従二位
  • 文永6年(1269年)7月19日:辞大蔵卿
  • 弘安元年(1278年):出家

系譜

  • 父:難波宗長(1164-1225)
  • 母:不詳
  • 妻:不詳
    • 男子:難波教継
    • 男子:難波教俊

脚注

出典

参考文献

  • 鈴木真弓「難波家」『国史大辞典』 10巻、吉川弘文館、1989年。ISBN 978-4-642-00510-4。 
  • 上田正昭; 西澤潤一; 平山郁夫 ほか 編『日本人名大辞典』講談社、2001年。ISBN 9784062108003。 
  • 東京大学史料編纂所 編『大日本史料 第五編』 1巻、東京大学出版会、1968年。ISBN 978-4-13-090201-4。 
  • 東京大学史料編纂所 編『大日本史料 第五編』 2巻、東京大学出版会、1968年。ISBN 978-4-13-090202-1。 
  • 東京大学史料編纂所 編『大日本史料 第五編』 8巻、東京大学出版会、1970年。ISBN 978-4-13-090208-3。 
  • 東京大学史料編纂所 編『大日本史料 第五編』 18巻、東京大学出版会、1973年。ISBN 978-4-13-090218-2。 
  • 東京大学史料編纂所 編『大日本史料 第五編』 19巻、東京大学出版会、1973年。ISBN 978-4-13-090219-9。 
  • 東京大学史料編纂所 編『大日本史料 第五編』 26巻、東京大学出版会、1997年。ISBN 978-4-13-090226-7。 
  • 東京大学史料編纂所 編『大日本史料 第五編』 27巻、東京大学出版会、1997年。ISBN 978-4-13-090227-4。 
  • 東京大学史料編纂所 編『大日本史料 第五編』 34巻、東京大学出版会、2011年。ISBN 978-4-13-090234-2。 
  • 黒板勝美; 国史大系編修会 編『公卿補任』 2巻、吉川弘文館〈新訂増補国史大系〉、2007年。ISBN 978-4-642-04056-3。 
  • 黒板勝美; 国史大系編修会 編『尊卑分脉』 2巻、吉川弘文館〈新訂増補国史大系〉、2007年。ISBN 978-4-64-204062-4。 
  • 近藤瓶城 編『改定史籍集覧』 1巻、臨川書店、1983年。ISBN 978-4-653-00907-8。 

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